あたしと皮膚の中の・・・

『イン・マイ・スキン』、
フランソワ・オゾン監督の映画でもまた、何かを剥き出しにしてみせる脚本を書いていた、)
監督・脚本・主演マリナ・ドゥ・ヴァンの『Dans ma peau』、
やっとこさ観ることが出来ました
この映画をめぐる、スキャンダルめいた語られ方によって
地元名古屋で上映されるかどうか心もとなかったんだけども
ちゃんと映画館で観る行為が出来て良かったです
それで
ワタシはリストカッターとかではないけれど
「ああ楽しいんだな」って、
この映画の主人公エステルが入り込んでいく自傷行為に引くカンジはちっとも無くてだから
画面が正視できなかったり客席で嘔吐したり医務室で運ばれたりした方々の感覚のほうが
良く分からなくて、
一緒にしちゃいけないのかもだけどむかーし、
トッド・ブラウニング監督の『フリークス』に悲鳴を☆あげてみせた☆観客みたいなんじゃ、
とかちょっと思う、
まあ傷見るのとか苦手な人とか、それから
エステルの恋人みたいにそんなの止めさせたがる人ってのはいるんだろうけどね
あたしがリストカッターでないのは
痛いから、というより単にめぐり合わせでそれを発見しなかったから、ただそれだけ、
なのかなという気もするけど
注射されるの、
お医者さんに腕をとられて皮膚に針が刺さって自分の血が注射器を満たしてくのって
とても好ましかったり
ムダ毛をピンセットで抜くこと自体に没頭したり
カサブタをついいじり続けたりは、してまして
エステルとそんなに差は無いんじゃないかなと思う
ホントにね、
この映画でのイヤなシーンと言ったら、
エステルがふざけてるふりを装った男たちにプールに落されそうになるとことか
昇進を嫉妬する同僚の目線とか
仕事がらみの会食でのとりすました会話とか
これはマリナ・ドゥ・ヴァンの意図そのままに反応してるんだろうけど、
そっちの方だったりしますよ
・・・
今はちょっと、ジブンの血を舐めてみたかったり、するかな。