消失してても冒険でしょでしょ？の冒険

やっぱりね
「いいな」と思えた映画は２回以上観にいくのが良いね


風邪のことなんか、忘れていたじゃない。


エンドロールで、
伴奏のない長門有希の歌声にきうん、として
映画から受けたまとめきれないもののおかげで胸のおく、
なんだかじんわり火照ってて。


こちらがそんな情緒てきな反応だっていうのに
映画の方じゃ、
どんなけ思慮を重ねて理知的に攻めてきてますの？っていう。
いや決して、
クールに計算づくでこしらえてる、とか捉えているわけでもなくって此処にあるのは
ああ、
すっごい、良くできてるなあって感銘。てかもしかしたらほぼ驚愕？


『涼宮ハルヒの消失』２度目の観賞で、
ああそうそう、
世界の様変わりは、
異変のまえとあと、キョンによるそのズレの認識は、
級友谷口の風邪っぴきから始まるんだったって思い出して。
そしてクラスは学級閉鎖もあわやってカンジだったりして。


ねえ、たとえばそのときとても疲れてて、
たとえ冬休みが何日か無くなって授業にあてられるとしても
今すぐ休みたくって明日学校に来たくなくって、
っていう状態であったとして、
でも学級閉鎖になればいいなあ、なんてのは
思っちゃいけないことのひとつだよねぇ
それは誰かが風邪でつらい思いをすることをのぞむことだから。


そういうこともひとつ、
キョンの選択に対する共感への、材料のひとつとして読み込むというのは、
うがちすぎなんでしょうか？


「消失」の世界で、
人々はずっと風邪を引き続けるわけじゃないはず、でも本当にそう？


やはり「消失」の世界は何処か病んだ世界。
そう観客に思わせる、感じさせる方法としてとてもすぐれているのではないかしら。


このお話しが"風邪"なしに"消失"の現象だけで描かれていたとしたら、
どんな印象を持つことになったろう。
不気味さがうまく出ず、ちぐはぐな感触になるんだろうか。
キョンがただ、まっすぐ強くハルヒを探すだけなニュアンスで伝わっちゃうかも。


ともかく、
世界の異状をただ独りだけ感じているキョンが、
その正当さを周囲から認められない、しかも
異状そのものの大ボスでもあるような、
復活？した朝倉涼子から
熱でもあるんじゃない、かなんかってふうに扱われるシーンはスリリングで、
すんごく上手いなあっ、という見方が出来るのも２回目なればこそだったり。
初見ではただもう、どきどきしただけでしたよー。


浮いた言動の原因を病気に求める、
っていう
こうしたシチュエーションって
今までマンガとかにさんざんあったような気もするんだけど
この『消失』の状況って、
一歩進化したところにあるような。


そして光明、
異変へのリアクションとしての反応、でもまあふり返って見るならば、
もとの、
涼宮ハルヒとSOS団の消失前、を求めていることにしかなってないwキョンを救うのは
風邪が治って登校してきた谷口の、
その世界での、涼宮ハルヒの居所情報だってゆう、、、
いいぞ谷口、よくぞ風邪治してきたなっ!!
て誉めてあげたくなりました。


で、
ようやくキョンが探し出した、
SOS団が結成された北高ではなく進学校に進学してたハルヒは、
正しい"消失世界"のまっとうさにつぶされて、ただの人間そのものと化してして、
北高でキョンと知り合ってない時間分のツンケン度も足されたような暗い瞳で（泣
で、もう、
あたしはその、消失ハルヒさんにずぎゅんとヤラレタ。


彼女の不幸に魅せられた。


（怒られるだろうから）
抱きしめられないけど抱きしめてあげたい、そんな感じ。


でも、はい、
ただの人間の、消失ハルヒさんはそれからがすごいんデス。
キョンに出遭って、
話し、世界の真相、
つまりはおもしろくってわくわくすること♪を聞いてからはっ!!!
たとえ其処ではただの人間の集いにしかならないとしても、
消失世界での、SOS団の結成を目論むんだからね〜〜〜。


まさに復活、
涼宮ハルヒの死と新生であります、
だからね、
あたし的には『涼宮ハルヒの消失』はそこがクライマックスで、
そのあとは事後処理にすぎないのだよキョンくん、ふふふ。
キョンくん、
もうこのハルヒさんを見ちゃったよね、
だからもう残された、やるべきことは、
その意味を、世界の改変者に伝えるだけ、でしょでしょ？


・・・


『涼宮ハルヒの消失』、
オープニングタイトルは団室で、
暖をもとめて
いつか雨の日もらってきたストーブに
みんな（女子限定w ）で身を寄せ合ってるシーンだったりする。
風邪を引いちゃあ大変だもの。


病気のせいで弱気だったり、
疲れ過ぎていたり、
そんなときに感じる世界は、行きたい世界は、


でもいいの〜ホントにそれで？


って問わなきゃならない世界だってゆうね、
治るものならしっかり治して、
たとえ回復がむつかしくとも何が欲しいか見極めて進むべきだってこと、
かしらかしらご存知カシラ？


でもってホントに欲しいものって、だから、あれじゃない？ねえ？
つまりは日々の、










冒険でしょでしょ？
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