『spoon.10』、

菊池成孔の初級ジャズ講座の頁で、って
菊地成孔ですよう、CONTENTS が誤植してます、いいんですけどね
菊地成孔さんの
「肉声 This radio makes you forget the presence of the microphones.」*1について
"星新一の世界を彷彿とさせる"とあるけど
ここはやっぱ名前出すなら"筒井康隆"でしょう、っていう。
たしかに
その筒井康隆部分は筒井さんが星新一をリスペクトする部分もあるから間違ってるわけではない、けど
ジャズの歴史が語られてること、
その歴史のシュバイツァーの件が実に魅惑的なアレであること、
講義を小説にした形式であること(音楽部菊地教授♪)、
なによりも
それが失われていることに対する絶望が綴られているんであろう、
筒井さんのデビュー作「お助け」や
人の意識のダークサイドを読み取ってしまうテレパス火田七瀬の受難劇の裏返しであるかのように
ときとしてブラックユーモアいっぱいの筒井ワールドにあらわれていた
知的なコミュニケーションが成立する瞬間の至福、そのことへの切実な餓えが
同じように菊地さんの肉声としてあらわされてること、
そのことをもって、
"筒井康隆の繊細な部分を思わせる"とか書いて欲しかったな。


あーホントに、
菊地さんのテキスト読んでてときどき、
菊地さんのテキストに魅了されてる人みんなに
ツツイヤスタカ読んでよ〜〜〜って世界の中心で、愛を叫びたくなる瞬間があって。
12歳のあたしでも思うことを誰か言ってくれないかなあって思ってました
よけいなお世話かもですけど
菊地さんも筒井さんも読む、
バランスのとれた、
ステキなお兄さんになってくださいね、なんて♪

*1:『歌舞伎町のミッドナイトフットボール』(ISBN:4093875189)所収