ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』

こんな世界を想像してほしい。もしすべての成人男性、O・J・シンプソンたちや、ウォルター・クロンカイトたちや、レオニード・ブレジネフたちが、もとはかわいい少女であり、また若い母親であったとすれば?

(92頁:浅倉久志 訳)


イマジン。
カリブ海に潜った語り手がベラの大群を観察しながらめぐらす思考。
ベラは集団交尾の際、メスの一部が性転換してオスになる
この小説の語り手は男性だが(と、ちゃんと書かれてるかどうだったかな)
これはティプトリーの声でもあるんだろう
このへん、萩尾望都先生と共通項もあるような。
(ていうかアーシュラ・K・ル=グィンってパイプを忘れちゃいけない)


サイエンス・フィクションを志向させる、優位に立つ側の鈍感さ。
やれやれ。
でもその幻想/SFが「たたかうちから」になってる?
心の傷が生む剣?