の裏。

 中学生女子ライフにおいては何にも増して友人関係が大切で、友達の質と量に学校生活の充実度がかかってくる。友情の絆を強めるためには、誰もが労力や時間を惜しまなかった。何でも打ち明け、生理用品を貸し借りし、悲しいときは一緒に泣き、快くノートを写させ、カンニングに協力し、夜は三時間も長電話して睡眠不足になり、ひまさえあれば「○○ちゃん可愛いね」「ううん△×ちゃんの方が可愛いよ」とお互い無限にほめ合い、時には、外泊のアリバイ作りに一役買ったり・・・・・・。

(「知恵熱」・『知恵熱』6頁から)
あーやだやだ。

そうよ私は王子様にふさわしい女になるために今まで自分を磨いてきたのよ。月に一度ヨモギ蒸しエステに行って毒出ししてるし、音楽はクラシックしか聴かないようにしてるし、下着は清純ぽい白だし、ハンケチと裁縫セットとバンドエイドを常備してるし、敬語だってちゃんと使えるし、タバコは吸わないし、いちおう小学校から私立だし、そして何よりも重要なことに処女だし、処女だし、処女だし! こんな私を娶れる王子様は本当にラッキーよ。

(「王子ネット」・『知恵熱』128頁から)
あーやだやだやだやだ。

 はじめてのデートは横浜中華街だった。近衛さんは白馬でなく薄汚れた白い国産車に乗って現れた。そして野や原を疾走するわけでもなく、普通に渋滞に引っかかってイライラして舌打ちしたりしていた。車の中で早くも話題は尽きかけていた。バックミュージックは、ロリータ声の女の歌。だれですか? と聞いたら、歌手ではなく声優のCDだそうだ。

(「王子ネット」・『知恵熱』132頁から)
あーやだやだやだやだやだやだ(泣笑。
・・・
ああ、こんな↑クール(過ぎ)な視線。
池松江美(=辛酸なめ子)さんてば、
なんか不思議ちゃんぽかったような気もするけどむしろぜんぜんその逆だったり?
反・不思議ちゃん、超正常ちゃん???


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