avant

「僕がときどきだけどおそろしいと思うのはね、そこにある欲求だよ」と百瀬は言った。
「つまり生きてることさ。生きてる自分からは誰も自分を守ってくれないからね」
 百瀬はそう言うと、おかしくてたまらないというように吹きだして、髪をかきあげながら笑いつづけていた。唇のあいだから白い歯が見えた。

群像 2009年 08月号 [雑誌]99頁、ヘヴン174頁より)





■title:残虐世界のぽかぽか:破
『群像』に載ってた「ヘヴン」が単行本になって『ヘヴン』になって
『ヘヴン』の本の中に「ヘヴン」だけあってもちろん、
ひとつの、それだけのまとまりで読まれるカタチであるあり方に充分うなづくものだけど
「ヘヴン」は、
『新潮[第百六巻第七号]』新潮 2009年 07月号 [雑誌]の、
太宰治生誕百周年にちなんだ特集で書かれた短篇の、
「すばらしい骨格の持ち主は」とセットにして読まれるあり方も、
誰かにとってあって欲しいとも思うん。
・・・
papyrus (パピルス) 2009年 10月号 [雑誌]papyrus (パピルス) 2009年 10月号 [雑誌]papyrus (パピルス) 2009年 10月号 [雑誌]papyrus (パピルス) 2009年 10月号 [雑誌]
・・・
生きる、
ことは悪に似て
善、

生きないことに似ている、けれどそれはきっとニアイコール(≒)、、、、、、、、、、、、、、、、、















な、筈。
・・・

・・・・・・ねえ、掃除機のコードってさ、これでお終いって意味なんだろうけど、赤いテープがついてるのよね。でもその前に黄色のテープがついてるのよ。黄色の意味ってなんだと思う? 赤いのひとつでじゅうぶんだと思うんだけど

ヘヴン36頁より)



世界には中間領域がある。


中間領域に花束を。
・・・
わたしは悪夢を見ない。


6月末から7月8月、ついには9月に入っちゃったけど
お休みになっては『エヴァ破』みに行って、
何回目かに行く日の寝覚め前、
悪夢みかけてふみ倒してた、そういえば。
蹴飛ばしてた、
反逆してた、


悪夢で、
何かに襲われてやばくなって、ああ、とか思うときまって俺さ、
やり返しモードに入りやんの(汗)、
やっぱさあ、
帰ってきたウルトラマン』とか『超電磁ロボ コン・バトラーV』とかみすぎて何か、
そうゆうもん刷り込みまくられたんでしょーかね、
どっちもいったんやられそうになって危機におちいるわけよ、
でもってちょっとしたきっかけでピンチ脱出して華々しく勇ましい音楽とともに反撃開始ってゆう、
素晴らしいよ特撮、ありがとうアニメーション、
立派な栄養素でココロの骨格、頑丈に育ったもん♪、
悪夢見ない、ホントは
おなじところをぐるぐるぐるぐる廻ってはでっかい犬に吼えられる、
「犬迷路」シリーズのパターンとかあって、
こっちは犬と闘ったりするわけでもなくじっとり厭ぁな気分のまま覚醒したりもしてるけど、
そっちのパターンは忘れといて
あたしってば悪夢見ない、俺ってこおゆう奴よねやっぱね、
なんて思いながら朝起きて、
さっそく、真希波・マリ・イラストリアス
いま君に会いに行きたいにゃあ、
そんな日もありました、
「痛ったぁ、すっげぇ痛いけど、面白いから・・・イイ!」なんて、
いつかリアルで痛い思いしたとき(したくないけど)使ってやりたいなあ!
あ、
でもーやさしさもひつようだよねー、
エヴァとか乗り倒したら「お役目ご苦労さん」とかねぎらおうっと*1
・・・
生きることは悪に似ています、


とくに、強く生きることは。


強く生きてるとたぶん、悪く生きてる存在にすり寄ってこられたり、するんだぜきっと。
・・・
太陽はひかり輝き、
この世界という重力の底にふりそそぐ。


落ちたひかりは生きものたちによって力へと変えられてゆく。
(たとえば加持さんの畑からとか)


このからだ、肉とか骨とか
このかたちになるまでにやりとりされた力のあれこれ、そのときに
きまって流れてる赤い液体。


存在前の非存在が、存在に至ろうと存在と戦って、
存在し続けようとする存在たちに敗れるときも赤い水を流すけど
使徒が流す液体は、臭わない。
まだ、存在する前だから。


エヴァ3号機の臓物は、臭っただろうか
あの魂の入れ物は存在だから、きっと臭った。


碇シンジくんの臭いはどう?
碇くんは存在しようとしていなかった?そんなことはない。
認められたくて認められたくてたまらなかったのは、
存在をそんなに確認したかった?


最強の拒絶タイプの使徒に、いよいよやられた初号機とシンクロして、
エントリープラグの中で碇くんは血を吐き出して、
その自分の臭い、
エントリープラグ内に満ちたLCLと差異がある、
自分だけの臭いを嗅ぎわけられたのだろうか、そして言う、
綾波を※禁則事項デス※」と。
・・・
太陽から、
力のもとはやってきて
わたしたちにたくわえられる。
わたしたちは
力でつくられてるから。


わたしたちは臭う。臭いをのこそうとする。


それがわたしたちだから。


わたしたちは臭いを隠そうとする。それは臭いがわたしだから。
・・・
わたしたちはひかりでできている。
わたしたちはちからでできている。


『ヘヴン』のコジマは、はさみでいろいろ切っていた。


解釈なんてただの、解釈っていう勝手な遊びかも知れないけど
コジマは
力の在りかを知ってたんでしょ、ずっと。


としかあたしには言ってあげられない。
切るのを止めて、しばらくして、コジマは僕に手紙を書いた、
なんていう解釈もしてしまう。


Q:力を、自分に振り向けるとどうなるか?
A:「死ぬ感じになる」


(僕のお母さんは秋に、腕を切った。離婚しそうだったとき)
・・・
いまおかしんじ監督『たまもの』の、
林由美香さんが演じたボーリング場で働く女の人は
喋れないひとで喋らないひとで
上司のおっさんに性交に誘われて抵抗しきれないふうに
いろいろ受け身のようでいて
その実彼氏におべんとう作りつづけ過ぎてウザがられたり、しっかり
力は蓄え持ってて、
いちどきはじけて力の流しかたがわかって、
叫んで、
さいごの※禁則事項です※が「※禁則事項です※」だ。
・・・
おそろしいものは、欲求。生きていること。
したら、
美しいものは?


■予告:人は人を利用する。
    その結ぼれのカタチとは?
    葛城ミサトの気持ち碇ゲンドウの真意、その違いとは?
    解釈されていく使徒たちの(非)存在形態、
    コジマが僕に望んだこと、
    今セカイすべての謎が明らかに!(嘘
    さあって次回もサービスサービス(大嘘*2
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*1:←リアルではエヴァに搭乗るこたないです

*2:以外の何ものでもありませんな