スカート履いて自転車乗って、の冒険。



(※映画の、結末部分にも言及してます)


つかれていたのだけれども、仕事終わって。
いつものようにプチプチなダメージがわたしに入り込んでて。
いつもこうで
いつものようにお酒のんでお家でくにゃっと過ごす選択にかなり、
傾きかけていたのだけれど、
でも
にかいめ観に行こうって、
いやあのリコに、
また会いに行こうって、てか、ただ会いたい、
その気持ちが
玄関あけたらばって膨らんで
仕事中の残り香がついてた服を着替えて今池に向かった。
シネマテークへ。
気分をちょっと、
自転車に乗る手順すら踏めず駆け出すリコのそれに
シンクロさせてみたり。


安藤モモ子監督『カケラ』はレイトショー上映になってるから
ちゃんと間に合う。


『カケラ』には
ハル役を演じてる満島ひかりも出てて
リコを演っているのは中村映里子


映画では、
リコの方からハルに恋して、
わたしは、
ウルトラマンマックス』でも、
愛のむきだし』でも、
満島ひかり、とってもとっても魅力を感じていたのだけれど
『カケラ』のハルは、なんだかブス面が表に出てて、
ときめかないもんねっていう。
だからこそ面白くってすごかったりもするんだけどあはは、
これ、明らかに意図的な演出だから*1
たぶん一筋縄じゃ行かない映画だったりするのよ、
たぶん。
明らかにあからさまな図式を差し出しながら、
夜中のプールに柵よじのぼって忍び込んで泳いだりとか
ところどころにありがちなシーンを混ぜながら、
ところどころにズレを仕掛けてるんじゃないのか安藤モモ子
ねえ、ただの若書き、ならぬ若撮り、じゃなくなくない?
なはんて思う。


ホントに映画は複数回みるもんで、
それはあたしの記憶力とか洞察力とか、
アタマのスペックがいちいち弱いせいかも知らん、とも思うけど
でもほんとにそうだから仕方ないなー、
告白すると
いっかい目のときは映画終盤で、
スカートに着がえて(ワンピだけど)出かけるハルを見ていながら、
そのことを
にかい目におんなじシーンをみるまで忘れてて、
それが
リコとハルが距離を置くようになる前、ふたりがデートしてたとき、
「スカートぜったい似合うのに」かなんか*2
ハルが、リコに、そう言われてたことに結びついてることにも気づけてなくて、
ああっ、
ってびっくりしちゃったりしたのでした。
ねえ、
このスカートの扱い含む性差の振り分け方もひねってるよね、
とか思うんだけどどうですか、皆さん?なんて訊きたかったり。
(そう言えば、リコのお祖母さんの中の人は
 志茂田景樹氏だったりもしていて。
 えーと、あの方はmaleなんですよね?
 でもって映画はお祖母さんの内実には触れないままスルーしちゃったり。
 きっとただの、女のお祖母さんw だと思うんだけど?)


ねえ、スカート。
「スカートは楽だよ」、ってリコが言うんだ。
でもって
「ハルがスカート履いたら可愛くて似合うのに」とも。
それこそ、
紋切り型をやるならば、
スカートこそ男性目線を意識した装い、ってなるんじゃなかろうか、と。
だって
パンツだって見えちゃうかも、だもの。


ワンピ着てカーディガン羽織って外出して、
ハルは
八百屋のおじさんとコミュニケーションするんでした。




みかんください


ひとつでいいです


あ財布忘れちゃって


ごめんなさい


忘れちゃったの


ひとつでいいならあげるよ


ありがとう




そのあとのシーンで、
ハルはひとり、
まだひとりで居る、部屋を掃除したりもする。


掃除を終えて、それで、
窓から明るい空を見るんだよ。


双頭の鳩はもう飛んでなくて
そこにいるのは一羽一羽がそれぞれの、でも群れをなす、鳥たちが。
・・・
わたしが大好きなリコさんは、
まっとうな人でした。
そのまっとうなところに魅せられながら
あたしも背すじ伸ばそうって思いながらどっか、
リコさんはどっか浮いてなかったか、
ところどころ不自然さが滲み出てた存在ではなかったか、とも思うん。
ぶっちゃけ彼女、
アルコール入るとぐだぐだになるやん?


言い過ぎてしまうと、うん、
正しくあろうとするあまりにレズビアンになってる人とちゃうん?
とかいう気もしないでもないぜ、ごめん。


ごめん、でも好きだ。















GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!



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*1:腋毛も鼻の下の産毛も未処理だったり野暮ったい服装だったり。

*2:以下もホントはどんな言い方がされていた台詞なのかははなはだしく適当っす。ごめん