世界がピンク映画だったらいいのに。

んで今池まで電車地下鉄で。
おともは
菊地成孔著『歌舞伎町のミッドナイト・フットボール―世界の9年間と、新宿コマ劇場裏の6日間』(ISBN:4093875189) 。
ふと思いついてカヴァーを裏返しに付けてみる、
と、おお、ステキ♪ なんかシブイ哲学書みたいじゃないですか、
ってすみません、
コレ哲学書でしたっ!
  
んで榎本敏郎監督の『人妻出会い系サイト 夫の知らない妻の性癖』もしくは『そこにいるから』観ました
いやいやいやこれが傑作。
どう転ぶか予想出来なさそうなんだけど大枠がちゃんとしててさいごにはしっかり××るストーリー展開とか
デザイナーやってる主人公の男の部屋の、
パステルな色調でかつ、チェック模様+花柄っつー妙な襖の柄とか
RADIO HEAD とか NEXUS 6 とかプリントされてる彼のTシャツとか、面白かったです
(あと主演の川瀬陽太さん、大大大好きな今岡信治『痴漢電車 感じるイボイボ』の(主演の)人だ!ってもう嬉しくって)
いや、いい話しなんですよホント。
彼女に逃げられたばかりの男が事故で一時的に目が見えなくなっちゃって
某局の電話番号案内の女性に助けに来て下さいとか言うと当然事務的に断られるんだけど
キレて「一生そうやってすまして喋ってろ(台詞うろ覚え)」とか怒鳴ると
その女性が家に文句言いにやってきちゃってなんだかんだ、
彼女は彼のために太宰治の『ヴィヨンの妻』を朗読してあげるようになる、と。
あ。なんか
小説が読めない人に小説を読んであげる関係、って
『おおきくなりません』とシンクロしててフシギ。
声に出して本を読み、それを聴く、
ってそれはもしかしたらセックスよりも甘いこと、っていう話しになるのかなと思ったら
すぐ彼と彼女はセックスしちゃうんだけどね
ってさ、
未だ顔とか見られて無くて、
いづれ目が見えるようになることが分かってる相手に身体を許しちゃえるか、
ってすごーく深遠な問題でなくなくない?
んで。

あたしはピンク映画が大好きだっ!

ってきのうの日記に書いたわけだけどほんとはさ
もしかして
ホントは世界にピンク映画なんて存在しない、
ピンクでない映画、やピンクから遠ざかろうと振舞う映画(やドラマとか)があるだけだ、と思うわけで
だってさみんなするでしょSEX。出来るときにはね。
んで
ウンコやオシッコほどには登場人物の心理もしくは心理が原因となって表れることとされている筈の行動に与える影響は少なくない、
のに
その描写が妙なバイアスかかって省略されてるっていうのはコチラでする脳内補完に労力を要するわけですよ
ってそんなこと考えるなって言われても気になるんだもーん、
例えばドラマ『ラストプレゼント〜娘と生きる最後の夏〜』での
離婚しちゃったあの人とあの人の性生活がどんなふうになっていったか、とか。
ってでもいまいち的を得てない想像になってるのかなって結構タイヘン、
だからすべての虚構をピンクにしてみせてくれ、いや下さい、ってありえないんだけどさ。
  
シネマテークのロビーで
麻田真夕 × 川瀬陽太 × 榎本敏郎っていう、
『そこにいるから』の女優・男優・監督による鼎談が載っている『JAPANESE PINK FILM MAGAZINE PG no.93』を購入。
したら、しまった!
麻田真夕さんって月蝕歌劇団にいた人だったんだ!って。
いや〜都落ちしたり恋してた(爆)女優さんが出なくなったりの事情で
ちょうど麻田さんが出始めたころに月蝕のフォローしなくなっちゃってたんだけど、ああ後悔。
いや
舞台観てたら映画も数億倍感慨深くなってたんだと思う残念なり。