京極夏彦さんの原作を映画化した『魍魎の匣』の

戦後日本が舞台なはずの背景が
どうしたって中国にしか見えなくって、おいおい、と
観てたんですがまああれも狙ってやっていると言われればそうなんですが、
そうね、
あの映画内映画の撮影中の『楊貴妃』が、
世界に漏れてるんじゃないかみたいな眩暈感が、
関口のひと言で暗示させる、みたいなんがあれば良かったかなあ、と。
匣の外も匣なのか。
女学園の女の子たち、ふたり。


莫大な遺産相続権争いに巻き込まれてる、女優の娘と
新興宗教にとらわれてる親を持つ貧しい娘、
ふたりは
互いが互いに生まれ変わるという「外」を夢見たのか、でもそれも匣。
匣は壊れて。
ハコワコワレテフタリハベツベツノハコヘ、
それも匣? それも夢?


いやこれどうしたって世界の果てにぶち当たって砕けた少女革命ウテナだろうと、
考えないようにはしたい。